研修会などの報告


~防災研修の報告~ 令和2.9.6

「防災対策」

96()10時~12

長野市障害者福祉センター体育室

 

この日は聴覚障害者福祉推進委員会の企画で長野市危機管理防災課に出前講座を依頼し、本格的な台風シーズンを前に大雨災害について学びました。

残暑厳しいこの日はスタッフが自宅から扇風機を持ち寄り、感染防止対策としてソーシャルディスタンスを保ちながらの学習会となりました。

 

詳しい報告は「デフネットながの通信 202010月号」をご覧ください。

デフネットながの通信

~平成29年度防災学習会を開催しました~ 平成30.2.4

 今年度5回目の聴覚障害者教養講座として、2月4日(日)に防災学習会を開催しました。

第1部は長野市の出前講座で危機管理防災課の池垣さん。 

主に地震と大雨の対応についてお話しいただきました。 

 

【地震】

 

長野市への影響が心配される地震の中で30年以内に発生する確率は、糸魚川―静岡構造線断層帯が14%(市内最大震度7)、南海トラフがなんと70%(市内最大震度5強)!いつ起こってもおかしくない状態なのです。

 

糸静線の14%は一見高くないようにも見えますが、人が30年以内に交通事故で死亡する確率が0.2%、30年以内に大雨被害に遭う確率が0.5%ですから、比較するととても高いことがわかります。(さらに、30年以内にジャンボ宝くじ1等が当たる確率は0.00001%…)

 

また、地震はいつどこで起こるかわかりません。真夜中、雨や雪の日、、通勤途中、旅行先・・・いろいろな場面を想像して備えておくと、といざという時に慌てないで行動できるとのことでした。

  

【大雨】

 

地震と違って、大雨の場合は天気予報があることと、「ハザードマップ」で自分の地域の危険度を事前に確認することができます。

 

お話の中で、当センターが作成したチラシを「イラストがあって分かり易い」と紹介していただきました。このHP内「防災関連情報」に掲載してありますので、是非ご覧ください。

 

「H28避難情報について」

 

県聴覚障害者情報センター発行の「聴覚障害者防災ハンドブック」も紹介されました。配付されてもきちんと読んでいない人が多いようです。持っている人は改めて確認して下さいね!情報センターHPからも見ることができます。 

 

質疑では、参加したろう者から「災害時は音声以外の情報が得られにくいので不安」「防災・避難情報FAXの文字が小さすぎて読めない」などの意見も出されました。 

 

当日配付されたパンフレットはこちら↓

 

長野市危機管理防災課発行「減災のてびき」

 

https://www.city.nagano.nagano.jp/uploaded/attachment/115483.pdf

 

第2部は、聴覚障害者福祉推進委員より、「FAX119」「メール119」「Web110/FAX110」「高速道路の非常電話利用法」について説明をしました。

 

緊急事態には誰も遭いたくないものですが、いざという時のために必要な通報手段を持っておくことは大切です。

今回は、「救急医療情報キット」の地域別配付状況についての調査結果も展示しました。

キットの存在を知らなかったり、もらえるはずなのにまだ受け取っていない、などの事例も判明しました。

短い時間でしたが、有意義な学習会になったと思います。ご参加、ご協力くださった皆さん、ありがとうございました。 

 

「自分の身は自分で守る」

「地域の安全は地域で守る」

日頃から自分の身を守る対策と地域でお互いに助け合う関係を作ることが大切です。

 


~平成28年度防災学習会を開催しました~ 平成28.11.6

聴覚障害者教養講座の一環として福祉推進委員会が企画した防災学習会を開催しました。

 

昨年度は心臓マッサージやAEDを使った心肺蘇生法を学びましたが、今回は第2弾としてケガの手当を中心とした救急法を学びました。

 

講師は、昨年と同じ日本赤十字社長野県支部の柳さん。

やさしく、ゆっくり、わかりやすくお話いただきました。

 

【毛布による保温】

 

ケガなどで動けない人は、冷たい地面や床に横たわったままだと体温が奪われて状態が悪化する恐れが。

 

傷病者を横たえたまま、1人でもできる毛布による保温の方法を学びました。

 

肩口と足先も冷えないようにきちんと包みます。

 

大きい人だと足が出てしまうので、そんな時は洋服などで覆います。

 【止血の方法】

 

傷口の上から布などで強く押さえる「直接圧迫止血」が基本です。

その時、血液には直接触れないように注意します。

ビニール手袋がなければレジ袋などでも代用できます。

昔よく聞いた「傷口より心臓に近い場所をひもで強く縛る」という方法は今は✕です。長時間血流が止まると後遺症が残ったり、最悪の場合は壊死してしまう可能性が!

また、「傷にはツバをつけろ」というのも昔の話。唾液にはバイ菌がいるのでやめましょう。

  

【三角巾の使い方】

 

応急手当と言えば三角巾。でも、実際に使ったことはありません。

そこでいろいろ便利に使える三角巾の使い方を学びました。

包帯として使う場合は、傷の大きさに合わせて幅を変えられる点が便利です。

骨折した時に必要になる腕の吊り方も学びました。 

【毛布を使った搬送】

 

最後に毛布を使った搬送方法を学びました。

 

その場にいることが危険な時など、傷病者を移動させる必要がある時に、毛布を担架代わりに使って搬送できます。

 

その際は、できるだけ6名くらいで安全に搬送します。

 

シーツなどは破れる可能性があるので不向きです。


参加者からは次々に質問があり、なかなか先に進めないほど・・・。

 

皆さん大変熱心に取り組んでくれました。


ひな祭りの料理~ケーキ寿司とデザート~ 平成28.2.7

「長野友の会」より西村さん、柿崎さん、八町さんの3名を講師にお迎えし、お祝いにぴったりのケーキ寿司と澄まし汁、杏仁豆腐を作りました。

 

試食のタイミングを考え、杏仁豆腐⇒ケーキ寿司⇒澄まし汁の順番に、グループごと協力し合いながら進めました。普段からお料理が得意な人もそうでない人も講師のアドバイスに一生懸命耳を(目を?)傾け、ワイワイしながら楽しく作業ができました。

 

今は混ぜるだけでちらし寿司ができたり、お湯に溶かして固めるだけでゼリーができたりと便利なものがたくさんありますが、今回は一からの手作りなので味わいもひとしお!本当に美味しかったです!!

 

講師の皆さんも大変気さくで楽しく、参加者からは「また次も友の家に頼んで!」と要望が上がるほどでした。


~明石市議 家根谷敦子さん講演会~ 平成27.10.25

第4回聴覚障害者教養講座として、10月25日(日)に家根谷敦子さんの講演会を開催しました。

 

家根谷さんといえば今年4月の統一地方選挙に立候補して見事当選した明石市議です。

 

全日本ろうあ連盟によると、手話を第一言語とするろうあ者が議員になるのは全国初とのこと。議員活動はもちろん講演活動にも大変お忙しいようでした。

 

実際にお会いした家根谷さんは、笑顔が素敵で穏やかな印象の方。しかし講演では、3人の娘さんを育てながらろうあ協会の役員として行政を相手に物おじしない態度でぐいぐい地域を引っ張ってきた様子が伺えました。

 

障害のある人が住みやすい社会になるためには、家根谷さんのように当事者が議員になり、中から変えていくことが効果的です。明石市では家根谷さんの当選と手話言語条例の成立があって、手話に対する理解がずいぶん広がったようです。ろうあ者も議員になれる!という勇気を全国に与え、今後も家根谷さんに続く「ろう議員」が増えることを期待しています!


~平成27年度防災学習会を開催しました~ 平成27.9.6

平成27年度第3回聴覚障害者教養講座として、福祉推進委員会が企画した防災学習会を開催しました。

今回は救急法を学ぶことを目的に、日本赤十字社長野県支部より指導員をお招きしました。昨年から今年にかけて長野県では大きな自然災害がありましたが、指導員の柳さんは全ての現場で救命活動を経験されたとのことです。

この日は心肺蘇生の基礎とうことで、基本的な知識と心臓マッサージ、AEDの使い方を学びました。

心臓マッサージ30回は思いのほか力が必要で、これを続けるためにはそれなりの体力か、交代要員が必要だと実感しました。

 

・意識がない人を発見したら直ちに周囲に助けを求めて救急車とAEDを要請する。

・呼吸がないことを確認したら心臓マッサージを始める。

・AEDが到着するまで心臓マッサージ30回と人工呼吸2回を交互に繰り返す。

・人工呼吸では直接唇に触れないためにQマスクなど専用の吹込み用具を使うと良い。感染の危険があり、Qマスク等がない場合は、心臓マッサージだけでも良い。

・AEDが到着したら電源を入れ、あとは機械の指示に従う。

・救急車が到着したら、AEDを装着したまま救急隊に引きつぐ。

 

心肺停止した場合は、4分以内に心肺蘇生を始めないと脳に障害が発生するそうです。

長野市障害者福祉センターにはAEDがありません。いくら消防署が近くても、4分以内に救急車が到着するでしょうか?1日も早くこのセンターにもAEDが設置されますように!

今回の学習会では、㈱日本光電のご厚意で聴覚障害者も使える日本語字幕付きのAEDをお借りすることができました。これなら聞こえない人はもちろん、どんなに騒々しい現場でも安心して使うことができます。まさしくユニバーサルデザイン!このようなAEDが今後は増えていくといいですね。


~平成26年度防災学習会を開催しました~平成26.9.28

年に一度「聴覚障害者福祉推進委員会」が企画している学習会ですが、今年は「長野市防災市民センター」の見学会を実施しました。

 

参加者は2つのグループに分かれ、地震体験と火災体験を通じて正しい防災の知識を学びました。防災センター所長の小林さんは消防の現場経験が長く、お話のひとつひとつに真実味がありましたが、とてもユーモアがあり、楽しい雰囲気で学ぶことができました。職員の古沢さんも大変気を遣ってくださり、良い勉強になりました。 

 

学んだ中で特に「へえ~!」と感じたことや、質疑などの一部を紹介します。

ダウンロード
H26防災学習会まとめ.pdf
PDFファイル 179.3 KB
野村委員長挨拶
野村委員長挨拶
説明してくださった職員の方
説明してくださった職員の方
地震から身を守る方法は?
地震から身を守る方法は?

関東大震災の揺れを体験
関東大震災の揺れを体験
見ている人には震度がわかります
見ている人には震度がわかります
火災から身を守る方法は?
火災から身を守る方法は?

火災体験の説明
火災体験の説明
火災シュミレーターを使った体験
火災シュミレーターを使った体験


~防災学習会を開催しました~ 平成25.10.27

今回の講演会は、デフネットながのの事業のひとつである「聴覚障害者福祉推進委員会」が企画し、長野市の危機管理防災課より講師を派遣していただきました。

 

週末はちょうど台風27号の接近が心配でしたが、前日に過ぎ去り、無事開催できました。

 

テーマは「より安全で安心してくらせるまち」。私たちの住む地元、長野市のことを知り、防災をもっと身近なこととして意識するきっかけになったと思います。

 

ここは海がないので津波の心配はありませんし、善光寺地震の発生確率はほぼ0%(100年以内)ですが、南海トラフ地震(30年以内に高い確率で発生するといわれている)では長野市でも震度5弱以下、糸魚川-静岡構造線断層帯による地震(一昨年の東北地方太平洋沖地震に伴い発生確率が高くなったとも言われる)では6強~5強の揺れが予想され、決して他人事ではありません。また、山々に囲まれ多くの河川をもつ地形的には、台風や大雨による河川の氾濫や土砂災害の危険は常に考えなければなりません。

 

市内の全世帯に配付された「長野市防災マップ」を再度見直し、いざという時にどんな経路でどこへ避難したらよいのか(又は避難しないで自宅内退避がよいのか等)、チェックしておきましょう。

聴覚障害者にとって災害時に一番心配なのは、正しい情報が得られるかどうか・・・。今年度、市聴覚障害者協会と手話サークルが対市懇談会で要望した、FAXによる情報伝達については、それも含めて様々な手段を検討していくとのこと。1日も早い実現に期待したいと思います。

 「自分の身は自分で守る」

 「地域の安全は地域で守る」

 

「長野市防災マップ」がお手元にない場合は、長野市危機管理防災課、

またはお近くの支所にお尋ねください。

長野市のホームページからもダウンロードして入手できます。

http://www.city.nagano.nagano.jp/soshiki/kikibousai/2556.html


~福嶋伸彦さん講演会を開催しました~ 平成26.9.29

毎年、聴覚障害者向け講座の中で「活躍するろう者の話を聞こう」のテーマで講師を招いていますが、今年は福井県在住で越前焼の陶芸家として有名な福嶋伸彦さんにお話いただきました。(参加者 約40名)

 

前半は、ろう学校高等部の野球部で厳しい練習に耐えた日々、県大会優勝後の特殊学校差別問題、困難を乗り越えて全国大会に出場したことなど・・・。

後半は、陶芸家を目指してひたすら修行の日々を送り、独立して窯を持ち、奥様からの支えを得ながら独自の視点で新たな作品を生み出す様子を語っていただきました。

 

お話は力強く、楽しく、笑いの中にも感動が溢れていて胸がいっぱいになりました。

すばらしい作品の一部も展示され、間近でその魅力に触れることができました。


~防災学習会の報告と資料の紹介~ 平成25.2.3

聴覚障害者啓発事業の一環で、防災学習会を開催しました。

 

講師は、宮城県ろうあ協会役員で宮ろう(宮城県聴覚支援学校)同窓会長の渡邊征二さん。一昨年の東日本大震災で津波被害に遭い、自宅を失いました。

 

3月11日の地震発生直後は、近所の人に「津波は来ないから大丈夫」と言われ、家の中の片づけなどをしたり、外に出て海の方を眺めていたそうです。その後、近くに住んでいる健聴の兄がやって来て、「早く車に乗れ!」と凄い剣幕で言ってきたため、一緒に避難できたとのこと。 

車のすぐ後ろを津波が襲ってきて、まさに「命からがら」逃げてきたという、壮絶な体験をお話しいただきました。津波警報は音声で出ていたようですが、ろうあ者である渡邊さん夫婦の耳には届かず、近所の人も知らせてくれませんでした。

 

その後も携帯のメールが通じず、息子や孫の安否がわからずに眠れない日が続きました。地震発生から5日後にやっと無事に会えたというお話には、参加者全員が安堵すると共に、他人事では済まないという危機感を感じたことでしょう。

 

震災では実に多くの方が犠牲になり、命が助かった方もその後語り尽くせないくらいの苦労を重ね、それは今も続いています。

このことを重く受け止め、自分たちは何をすべきか、何ができるのかを考え、行動を起こさなければなりません。